100万円程度の預貯金があれば医療保険は不要と考えてよさそう

医療保険は誰もが必要な保険だと考えている人も多いようです。これはテレビCMなどの影響が大きいのかもしれませんね。あんなに不安だ不安だと連呼すれば、関心が無かった人でも不安になってくるでしょう。

でも、率直に言って、100万円程度の預貯金を持っているような人なら、医療保険は無くても良いのかもしれません。このことは2つの方法で示すことが出来ます。

一つは、現在の公的な社会保険制度を考えると医療負担はそれほど大きくならないことが論理的に示せるからです。せいぜい100万円も用意できるようにしておけば、医療費としては十分に対処可能なのです。

もう一つは、過去のデータから示す方法です。過去の統計を見れば、100万円もあれば十分に対処可能なことが分かります。

このページでは、過去の統計を見る事で、医療保険が要らないことを確認してみましょう。

次の図を見れば一目瞭然

まずは、統計調査の結果を見てみましょう。

仮に入院してもそれほど多くの医療費がかからないことは、次の図を見れば一目瞭然で分かります。

入院費用

これは生命保険文化センターという所が実施した、「生活保障に関する調査」の中の資料です。この図から、治療費・食事代・差額ベッド代などを含む入院の費用の自己負担分がわかります。

図を見れば明らかなように、およそ8割のケースで、入院時の自己負担は30万円未満です。常識的に考えれば、100万円も用意しておけば十分だと思いますよね。

さらに言うと、50万円を越えるケースは全体の約8%しかありません。そして、100万円を超えるケースとなると、全体の2%に過ぎないのです。

しかも、50万円を超えるようなケースだと、自ら支出を増やす選択をしているケースが多いのです。具体的に言うと、先進医療という保険が利かない医療を受けている人が多いでしょうし、自分から個室を希望するケースも多そうです。

なぜそんなことが言えるかというと、日本の社会保険制度では、自ら望まない限り医療費が50万円を超えるのは難しいようになっているのです。

こうやって考えてみると、どう考えても100万円もあれば十分に対処可能ですよね。ですから、わざわざ医療保険に頼る必要があるとは思えません。医療保険の保険料を、貯蓄にまわした方が、おそらく賢い選択でしょう。

ちなみに、1回の入院にかかる費用の平均は20.6万円です。ということは、100万円あれば5回分の入院には耐えられるということでもあります。

入院中の生活費が心配?

上のような事を指摘すると、保険のセールスは次のようなことを言うかもしれません。

「医療費は大丈夫でも、入院して働けない期間の生活費が心配ですよ」

確かに入院中は仕事が出来ませんから、その期間に収入が無くなってしまうのは心配ですよね。

でも、この点に関しても実は大丈夫なんです。サラリーマンに限ってはという注釈はつきますけどね。

日本の健康保険制度は、主にサラリーマンが入る健康保険と自営業者などが入る国民健康保険に分かれます。このうち健康保険では、傷病手当金という給付があります。

傷病手当金というのは、簡単に言うと、病気やケガで働けない期間の給与補償のような制度です。これまでの給与の3分の2にあたる額が、日割で現金で支給されるのです。

もちろん、収入が減ってしまうのは痛いですが、保険のセールスが煽るほどの心配は無いわけです。常識的に考えれば、3分の2の収入があるのなら、切り詰めて生活すれば何とか対応が可能ですよね。

もちろん、自営業者などの国民健康保険に入っている人の場合は、別途対処は必要です。ですから、入院日数の統計から考えると、50万円程度余分に準備をしておいた方が良いでしょう。

保健が必要でないものは保険を使わないのが原則

最後にちょっと補足を。

ここまで書いてきたことから、医療保険の必要性が小さいことはご理解いただけたと思います。でも、医療保険に入る必要が無いからと言って、医療保険に入ってはいけないという事にはならないと考える人もいるでしょう。

もちろん、その通りです。お金をどう使うかは個人の問題です。必要性が小さいことがわかった上で、なお医療保険に入ってもかまいません。

ただ、一つ覚えておいた方が良いことがあります。それは、保険に頼った場合、保険会社がかなり高い手数料を抜くという事実です。

掛け捨て保険というのは、すごくシンプルに言うと、多くの人から集めたお金を事故にあった人に渡す仕組みです。医療保険の場合、入院した人にお金を渡します。

ただ、その運営にはコストがかかります。ですから、事故にあった人に渡す前の段階で、保険会社がかなりの割合を抜いていくのです。

最終的に保険を使った方が安く上がるのか、保険を使わない方が良いのかは、ケース・バイ・ケースです。病気にかかってみないと分かりません。でも、手数料の存在がある以上、確率的には保険に入らない方が有利なのです。

このことは覚えておいても良いでしょう。

まあそれでも、何も入らないのは不安だという人もいらっしゃるでしょう。どうしても保険に入りたいという場合は、共済でも利用するか、医療保険の一番安いプランを使えば良いでしょう。

何にしても、100万円以上の預貯金があるのなら、必要以上に医療費を恐れる必要はありません。

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