生命保険の契約は主契約と特約に分けることが出来ます。名前から想像がつくでしょうが、主契約がメインの契約で特約が付属品というような位置づけです。例えば、主契約が終身保険で、特約に医療保障特約を付けるという感じで契約をします。
さて、この特約に何かデメリットはあるのでしょうか。
主契約とは、特約とは
生命保険でよく使われる言葉に、主契約と特約という用語があります。重要な言葉なので、覚えておきましょう。
まず主契約も特約も、保険の契約の一部でです。
一つの保険の契約の中に、主契約の部分と特約の部分があると考えてください。
その中で主契約というのは、それだけで保険の契約が可能なものの事を言います。
そして、特約というのは保険契約のオプションという位置づけです。一つの保険契約に、複数の特約が付くこともあれば、全く特約がつかないこともあります。つまり、特約のない、主契約だけの保険契約は可能という事ですね。
一方で、特約だけの保険というのは存在しないわけです。
主契約でも特約でも保障が得られる事に変わりがありません。ですから、主契約と特約の違いは小さい違いに感じられるかもしれません。
しかし、後で説明するように大きな差があります。
一つの大きな契約にするか個別に保険契約をするか
保険契約をするときに重要なのが、一つの大きな契約に色々な保障をつけるのか、個々の保障ごとに独立に保険を契約するかという点です。
この言い方だと分かりづらいので、具体的な例を考えてみましょう。
例えばあなたは、終身保険と定期保険と医療保険に入りたかったとします。これを満たすには、2つの方法が考えられます。
一つは、一つの大きな保険としてまとめてしまう事です。終身保険を主契約として、定期保険と医療保険を特約でつけるという契約をするわけです。
もう一つの方法として、終身保険と定期保険と医療保険とにそれぞれ入る事も可能です。
同じ保障をつけたのですから、どちらの形で契約しても同じ事だと考える人も多いでしょう。しかし、このどちらを選ぶかは、実は意外と重要なのです。
なぜかと言うと、ある保険で主契約を解約すると、特約も無くなってしまうからです。特約だけでは保険の契約はできないのです。このことが大きな違いを生みます。
特約の問題点を具体的に見てみよう
上の例のように、主契約が終身保険で特約として定期保険と医療保障をつけたケースを想定してみましょう。
まず、終身保険というのは貯蓄性の高い保険です。この場合の貯蓄性の高い保険という意味は、解約すると解約返戻金という現金が得られるということです。
終身保険は基本的に被保険者1 の死亡に備える保険ですが、突然まとまった現金が欲しいと思ったときに、解約して現金化するという使い方もできるわけですね。
しかし、特約で医療保険をつけていた場合、解約がしにくいのです。なぜなら、医療保障は特約なので、主契約の終身保険を解約すると医療保障がなくなってしまうからです。
つまり、医療保障が特約でついていることで、終身保険を解約しにくくなってしまうわけです。これって、完全に本末転倒だと思いませんか?
現金化しやすい事が終身保険のメリットの一つです。それなのに医療保障の特約をつけることで、そのメリットが消えてしまうのですから。
もちろん終身保険の契約を解約し、別の医療保険に入るなおすということも不可能ではありません。しかし健康状態が悪ければ、新しい医療保険と契約できない可能性だってあるのです。また、年齢が上がってからの契約の場合、保険料が高くなることもあります。
何れにしても契約者としては不利な選択を迫られる可能性が大きいでしょう。
保険はバラで買うのが賢い選択
大手の生命保険会社で契約する人は、特約のたくさんついた保険を勧められる傾向にあるようです。
代表的なのが上で挙げたような、終身保険を主契約にし定期保険や医療保険その他の特約をつけるというやり方です。
ちなみに、主契約が終身保険で特約に定期保険がついているものを、定期付終身保険という言い方をします。ですから、今回例に挙げたのは、定期付終身保険の一種というわけですね。
定期付終身保険は、上で書いたような批判を受けて、最近では主流から外れてしまいました。どんどん契約数が減っています。世間の批判によって、多少なりとも正しい方向に進んでいるという事でしょうね。
というわけで、上に書いた例でも分かるように、複数の保障が入った大きな保険というのは良い選択ではありません。柔軟性を持って使うためには、必要な保険を一つ一つ契約する方がおすすめです。大事な点なので、覚えておいてください。
- ■ 被保険者の説明はこちら [↩]
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