東洋経済の記事の中を見ていて、ちょっとビックリしました。「国内の主要生命保険9社の運用実績が全体で順ザヤに転じた」という記述があったのです。1
この部分の何に驚いたかというと「順ザヤ」という言葉を使っている点です。「逆ザヤ」という言葉は良く使いますが、その対義語として「順ザヤ」なんて言葉を使うんですね。正直に言って、知らなかったです。
この順ザヤと言う言葉があまり一般的でないのは、「じゅんざや」とローマ字入力して変換してみれば分かります。「純座や」のように変換されて、正しい表記には変換できません。
余程新しい言葉を除けば、ある程度の金融の専門用語でも、一発で変換できる事が多いです。ですから、かなりマニアックな言葉と言うことになりそうですね。
まあ、言葉を作る発想としてはとてもシンプルですけどね。「逆」の反対語は「順」ですからそれをそのまま使っただけです。
逆ザヤとは
言葉の意味を確認しておきましょう。大辞林の1番目の定義を引用すると、逆ザヤとは「売り値が買い値より安いというように,値段の開きが本来あるべき状態と反対になること。」を言うのだそうです。
保険において逆ザヤとは、「運用が上手くいっていなくて予定利率を運用利回りが下回ってしまうこと」を言います。保険の場合は、予定利率以上の運用益が出るのが本来の姿だと言うことでしょう。
当たり前の状態になった事がニュースになったって事だね
今回のニュースで生保9社が順ザヤだったということは、逆ザヤではなくなったと言うことですね。つまり、予定利率以上の運用利回りが出たということを言っているわけです。本来そうあるべきという結果が出たということですね。
こう考えると、順ザヤという言葉があまり使われない理由は分かる気がしませんか。当たり前の状態になったことを、わざわざ特別な用語では呼びませんよね。それまでが普通の状態なら。
しかし日本経済の低迷で、逆ザヤと言う当たり前でない状態が常態化していました。それが当たり前の状態に戻ったので、「順ザヤ」というちょっと珍しい用語が使われたわけです。
そう考えると、ちょっと腑に落ちる気がします。
- ■ 逆ザヤ解消でも手放しで喜べない大手生保(東洋経済オンライン) [↩]
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