独身の人は生命保険は基本的に不要

このページでは独身の人に生命保険が必要なのかについて考えてみましょう。まあ、結論を言ってしまうと、独身にはどんな種類の生命保険も要らないんですけどね。さて、どうしてそういう結論に達するのでしょうか。

生命保険(死亡保険)の必要性を判断するのはまず家族構成

まずは、そもそも生命保険が必要かどうかを、どうやって判断するのかという話からしていきましょう。

保険が必要かどうかって、どうやって判断するのでしょうか。まず思いつくのが、家族構成というポイントで決めるという考え方です。

生命保険の死亡保険(誰かが亡くなった時に保険金が支払われる保険)が必要かどうかは、家族構成が一番大きな要因でしょう。特に、子供がいるかどうかが大きなポイントになります。

すごく大雑把に言ってしまうと、子供がいる家庭は生命保険の死亡保険に入っておくべきです。子供の人数に比例するように保険金を設定することになります。

子供がいない家庭の場合は、死亡保険は必ずしも必要ありません。仮に生命保険に入るにしても、保険金額は小さくしておくべきでしょう。保険料が安ければ、共済でもいいかもしれません。

家族構成は重要だが、それだけでは決まらない

もちろん、生命保険に入るかどうかは、家族構成だけで決まるものでもありません。その他の要因も、大きく影響します。

例えば、資産状況は大事なポイントですよね。極端な話ですが、1,000憶円の資産を持つ資産家なら、生命保険なんて要りませんよね。お金が余っているのですから。

あるいは、夫婦の仕事の状況などにも左右されるでしょう。夫婦共働きで、両方とも正社員だったとします。こういうケースなら、どちらかが亡くなっても、家計は維持できる可能性が高いですよね。となると、無理して保険に入る必要もないわけです。まあ、お互いによほど高給取りでない限り、子供が要れば保険に入っておくべきだとは思いますけど。

生命保険に入るかどうかを決めるのに、家族構成は重要なポイントです。しかし、家族構成だけで決められないケースも多いわけです。

ただ、家族構成だけで生命保険が必要かどうかが完全に決まってしまう場合があります。それは、その人が独身かどうかです。結論から言うと、独身世帯の場合、生命保険に入る必要は無いのです。

まあ、例外的に独身でも生命保険に入っておいた方が良いケースもあることはあるのですけどね。通常は独身という理由だけで生命保険について考える必要は全くなくなります。

独身の場合は生命保険(死亡保険)は不要

通常の家庭の場合、生命保険の死亡保険に入る目的は、残された家族に現金を残す事です。これ以外の目的はありません。

そうであれば、独身の世帯の場合は生命保険は要らない事になります。独身の場合は、お金を残すべき家族がいませんからね。

このように独身の世帯では、他のケースに比べてとても簡単に判断ができます。

例外があるとすれば、両親や兄弟を養っているようなケースでしょうか。こういったケースでは、生命保険が必要かもしれませんね。残された家族が、生活に困ってしまうかもしれませんから。ただ、このような例外的なケース以外では、生命保険の特に死亡保険は必要が無いのです。

個人年金保険も必ずしも必要ではない

独身の場合、死亡保険が必要ないのはわかりました。それでは死亡保険以外の生命保険、例えば個人年金などを利用するのはどうでしょうか?

個人的には、個人年金保険なども必ずしも必要ないように感じます。まあ、死亡保険に比べれば、利用する価値はあるかもしれませんけどね。

個人年金保険というのは、一応保険ではありますが、数ある投資商品の一つとして理解する方が良い商品です。という事は、投資商品の中で一番優れていると思えば契約すればいいわけです。

ただ、固定金利型の個人年金保険は、良い選択肢ではありません。というか、貯蓄型の商品としては、最悪と言って良い商品でしょう。

低金利の時期に長期固定金利の契約を利用するなんて、一番してはいけない選択ですからね。まず真っ先に候補から外すべき金融商品なのです。

変額型の個人年金保険は、まだ選択肢として可能性があります。手数料などを比較して、投資信託などと比べて有利だと思えば、利用しても良いでしょう。

それでも、死亡保障が要らないわけですから、保険商品で投資をする必然性はありませんけどね。また、最近は「つみたてNISA」のような税制上有利な投資信託の登場の仕組みも登場しています。

優先順位から考えると、どう考えたって、確定拠出年金かつみたてNISA のどちらかでしょう。

保険のセールスは必要が無い人にも保険を売ろうとする

ここまで書いてきたように、独身の人は生命保険と無縁の生活を送る事が可能です。

しかし生命保険の営業には、そんなことは関係ありません。売れるのであれば、必要性が小さい人でも保険を売ろうとするでしょう。仮に私が保険の営業をやっていても、もちろんそうします。

保険の営業にとっては、顧客に保険が必要かどうかなんてどうでも良い話なのです。必要があろうがなかろうが、売ってしまえば自分の成績になるのですから。

色々と理屈をつけて、必要性が小さい保険を売りつけようとするでしょう。

もちろん、顧客思いの保険営業だって中にはいるでしょうけどね。でも、一般的には、顧客の懐具合よりも自分のクビの方が大事な人の方が多いでしょう。

ですから、変な保険を売られないように、十分に気をつける必要があるのです。

葬式費用を保険で準備

独身の人に具体的にどんなふうに生命保険を売るのでしょうか。

よくある例として、自分の葬式費用を保険で用意しましょうと持ちかけるのだそうです。例えば次のような感じですね。

「あなたに万が一のことがあった場合、300万円前後の費用がかかります。ご両親に迷惑をかけないためにも、その費用は保険で用意しておきましょう。」

こういうセールストークがあると最初に聞いたとき、冗談だろうと思いました。こんな提案に乗る人がいるとは思えなかったのです。

しかし、こういうセールストークが行われているのは紛れもない事実のようです。その証拠に、一般向けの生命保険に関する書籍の中には、葬式費用を準備するために終身保険に入ろうなどと書かれている事があります。

300万円程度なら貯蓄しましょう

もちろん、自分の葬式費用のために300万円の保険に入るなんて、賢い選択とは言えません。だって、どう考えたって、親よりも先に自分が死ぬ可能性は小さいですからね。

仮に養老保険や終身保険といった貯蓄性がある保険であっても、すすめられるものではないのです。別のページに書いたとおり生命保険というのは手数料が高い商品ですからね。生命保険なんかに頼らずに、違う方法で貯蓄した方が遥かに良い選択です。

金利の点はもちろんですが、それ以外の点で考えても、貯蓄型の保険を選ぶより現金・預金としてお金を持っている方が使い勝手の点でも優れています。というのも、保険というのは中途解約をすると元本割れをする可能性が高いのです。元本割れが怖くて現金が必要なのに解約ができないなんて滑稽な事態も起こり得ます。

さらに言うと、万が一あなたが若くして亡くなっても、何らかのお金が出る可能性も大きいのです。ですから、その意味でも保険は必要が無いでしょう。

例えば交通事故だったら、事故の相手から損害賠償が払われるでしょう。仕事上の事故だったら、労災保険の支払の対象になります。若い独身の人が亡くなるとしたら、この2つが最も考えられそうです。

どちらのケースでも、葬式代くらいだったら全く問題がないはずです。

若い人が近い将来病死する確率は、はっきり言って高くはありません。そんな低い可能性のために、葬式代を心配します?

どう考えても荒唐無稽ですよね。

健康なうちに保険に入っておきましょうという勧誘をされることも

独身の人を生命保険に誘うときに「健康なうちに保険に入っておきましょう」というすすめ方をする事もあるようです。

ご存知の方も多いと思いますが、生命保険というのは基本的に健康な人しか入る事ができません。ということは、イザ保険に入ろうと思っても、健康に問題ありとみなされたら保険に入れないのです。

ですから将来の家族のために、今から保険に入っておきましょうと勧誘されるのです。

将来の不安を煽られたりしたら、こんなセールストークでも乗ってしまう人もいるのかもしれません。でも私には、この考え方も荒唐無稽に思えて仕方が無いのです。

今のようなご時勢ですから、将来的に結婚しない可能性だって小さくないですよね。さらに、結婚したとしても子供が生まれないかもしれません。

それなのに、将来結婚して子供が生まれた後のことを心配するなんて、ちょっと理解に苦しみます。もしそんな将来を心配するのなら、将来に備えて貯金でもしたほうが合理的ですよね。

ということで、既に書いていますが、独身の人はわざわざ保険に入る必要があるとは思えません。普通に貯金なり投資なりをする方が、余程理にかなっています。その時、せっかくですから、つみたてNISA や確定拠出年金のような有利な仕組みは効果的に使ってください。

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