以前ご紹介した日本生命による三井生命の買収で、具体的なプランが発表されたようです。時事通信が記事にしていたので、ご紹介しましょう。1
買収の手順と額
まず、日本生命が買収に欠ける費用ですが、2,800億円ということです。まずまず大きな額ですが、びっくりするほどの巨大買収ということでもないようですね。
具体的な方法としては、まずTOB により日本生命が三井生命の株式を一旦すべて取得するのだそうです。そしてその後、三井住友銀行などの企業に全体の17%を売り渡すようですね。
要するに、日本生命が全体の83%を持ち、三井系の会社が残りの17%を分けて持つという形にするようです。
筆頭株主は、当然ですが日本生命になります。そして、その次が三井住友銀行で全体の11%を保有するそうです。
完全子会社ではなく三井系の企業にも株式を持たせるのは、何か理由があるのでしょうか。三井の看板を残すためには必要だったということなのかな?
スケジュールが分かりづらいなあ
時事通信の記事でちょっと分からないのが、スケジュールに関する部分です。ちょっと引用してみましょう。
12月末に子会社化し、最終的には83%の株式を保有する。
記事によると、日本生命が一旦全株を買い取るということなので、12月末に全株を取得するという意味なのでしょうか。ちょっとはっきりしませんね。
100%取得するなら、「子会社化」ではなく「完全子会社化」と書きそうな気もしますし。でも、TOB を使うということなら、ここで全株取得という解釈で良いとは思います。
読みようによっては違う解釈も出来てしまい、ちょっと気になる文です。
どのくらいの規模の買収なのかイメージしてみましょう
2,800億円という額だけ見ても、どの程度の規模の買収なのかイメージしづらいでしょう。そこで、もう少しイメージしやすく出来ないか考えてみましょう。
まず、日本生命の会社の時価総額ですが、これに関しては正確なところがわかりません。日本生命は上場されていないので、正確な時価総額を知りようが無いのです。
そこで参考になるのが、第一生命の時価総額です。日本生命の時価総額は、第一生命と大きくは違わないと考えて良いでしょう。
その根拠は保険料収入が大体同程度だからです。普通の会社で言えば、売り上げが大体同水準ということですね。売り上げに対する利益などは当然違うでしょうが、規模を比較する上では参考になるでしょう。
具体的な第一生命の純資産総額ですが、Yahoo!ファイナンスを見る限り約2.7兆円というところでしょうか。今回、日本生命が三井生命を買収するのにかける額の約10倍というところですね。
ですから、大雑把なイメージとしては、大手生保が10分の1の規模の中堅生保を買収するという感じですね。かなり大きな案件ではありますが、それほどの無茶をしているという感じでもありません。
- 三井生命買収額2800億円=株83%取得―日生
時事通信 2015年11月6日 [↩]
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