大きな地震などによる死亡、生命保険の死亡保険金が支払われないことがある

生命保険には免責条項というものがあります。被保険者が亡くなっても、保険金を支払わなくていいケースを定めています。

保険金の支払い責任を免除するので、免責条項というわけですね。

免責になるケースはいくつか種類があります。保険金殺人の場合は死亡保険金を支払わなくてもいい、というのが代表的な例でしょうか。あるいは、戦争で亡くなった場合も免責されます。

さて、そんな免責条項の一つに、地震などで死亡したケースがあります。地震などで死亡した場合は、保険会社の判断で、死亡保険金の支払いがされない可能性があります。

逆に言うと、私たちにとっては、保険金が受け取れない可能性があるわけですね。

今回のケースでは当然免責条項は適用されない

ちなみに先日発生した熊本の地震では、大手生保ではこの免責条項は適用されないことが既に発表されています。1

地震に関する免責条項では、保険金を支払わない可能性があるというだけです。必ず支払わないということではありません。

今回の地震では死者の数自体は多くないので、この件に関しては当然の決定といえるでしょう。

もともと地震に関する免責条項が存在するのは、予測不可能な理由で多くの人が亡くなった場合に、保険自体が行き詰まってしまうからです。保険金を預かっているところから、死亡保険金がごっそり抜かれれば、そりゃ保険は行き詰まりますよね。

ということは逆に言うと、死者の数が少なければ免責を使う理由は無いわけですね。今回の熊本の地震は死者数が多くないので、保険金を払うのが当然だということになるのです。

ちなみに、東日本大震災でも免責条項は使われませんでした。ですから、今回使われたら、それこそおかしな話ということになるわけです。

免責条項について知らない人が多い

免責条項はこのような仕組みなので、実は私にとっては、今回生保各社が保険金の支払いを決めたのは当然のことに感じられました。「まあ、そりゃそうだよね」というだけのことです。

ですから、わざわざニュースとして取り上げるほどの価値は感じていません。

それにもかかわらずこうして取り上げたのは、生命保険の免責条項について知らない人がかなり多いと感じたからです。こうして書いておけば、多少なりとも、知識として広まめるのを助けられるでしょうからね。

ちなみに、免責条項を知らない人が多いと感じた理由ですが、Yahoo!ニュースの掲示板を見れば一発で分かります。明らかに初めて知ったと思われるようなコメントがならんでいます。

それどころが、免責条項があることに腹を立てている人も多いようでした。「保険金を払っているのに死亡保険金が払われないケースがあるのはけしからん」という感覚なのでしょうね。

ただ、どんなにけしからんと思っても、契約は契約です。仮に保険会社が払わないという決断をしたら、保険金は支払われません。

ですからわれわれ契約者としては、最低限、地震などで支払われない可能性があることは知っておかないといけないでしょう。その上で契約すべきかどうかを判断しないといけないのです。


  1. 熊本地震 生保、免責条項適用せず保険金 3メガ銀は低利融資
    産経新聞 2016年4月15日 []

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