外貨建ての一時払終身保険は酷い| その国の国債を買った方がマシだし分散投資も出来やしない

前のページで書いたように1 、外貨建ての一時払終身保険という商品が流行っているようです。一時払いというのは保険料を最初に全額払ってしまうタイプのことですね。その終身保険の販売に力をいれいてるようですね。。

でも、この保険って、ちょっと不思議な気がしませんか。率直に言って私には、何で保険である必要があるのか、全く理解でき無いのです。そして、恐ろしく不合理な事をしているように思われます。

このページでは、私がなぜ疑問に思ったのかを説明したいと思います。

一時払終身保険は相続対策くらいしか価値がない

さて、なぜ、外貨建ての一時払終身保険に対して疑問を抱くのでしょうか。まず、月払いの終身保険と比べてみましょう。

月払い2 の終身保険の場合、保険料をかけていくとお金が貯まるという仕組みです。いわゆる積立ができるわけですね。

しかし、万が一保険料を掛けている途中で亡くなると、その時点で満額の死亡保険金がもらえます。

こうすることによって、貯蓄をしながら、万が一の時にまとまったお金を得られるという仕組みになっているわけです。非常に合理的です。手数料は高いですけど。

でも、一時払終身保険の場合、最初から受け取る保険金に近い保険料を支払っているのです。特に最近は、予定利率が1%程度なので、保険金とほとんど変わらない額を保険料として用意しないと、一時払にはできないからです。

これって、率直に言って、あまり意味がない事ですよね。単純に金融商品としてみて、この保険が有利であれば入ってもいいというだけの話になってしまいます。

もちろん、資産運用の商品として終身保険が優れているのなら、利用しても良いのだとは思います。3 でも、保険としてはほとんど意味がありません。いざというときに大きなお金を用意できるのが保険のメリットですが、一時払終身保険だと最初からそのお金を持っているわけです。

敢えて保険としてのメリットを上げるのなら、相続税対策で使えるくらいでしょうね。生命保険を使うと、節税ができるケースがあるのです。

ですから、相続税を払う可能性がある人なら、まあ、入っていても良いかなと思います。でも、それ以外のケースでは、普通の金融商品と大差ありません。

手数料を払って外貨建ての終身保険に入る必要があるのか

それでは、外貨建ての一時払終身保険となるとどうでしょうか。実は、円建ての一時払終身保険以上に意味がない商品と言えそうです。

率直に言って、相続税対策として、外貨建ての商品を使う必然性は無いでしょう。というのも、相続対策では、確実に決まった保険金を用意する事が求められるからです。為替レートが変動してその金額より保険金が少なくなったりするリスクは負いたくありません。

つまり、唯一のメリットである相続対策でも、あまり使いやすい保険とは言えないわけです。

高い手数料を払ってオーストラリア国債を買っているようなもの

それなら、資産運用の商品としてはどうなのだろうという話になります。でも、これに関しては、手数料が高いため使い勝手がよくありません。また、分散投資が出来ないので、リターンに対してリスクが大きすぎる可能性があります。

例えば、一時払いで豪ドル建ての終身保険の契約をしたとします。これって、実は、手数料を払ってオーストラリアの国債を買うのと大差は無いのです。というのも、豪ドル建ての保険の予定利率は、オーストラリアの国債などを使って決められるからです。主に、オーストラリア国債を使って運用されるわけですから、当然ですよね。

途中で生命保険会社が一枚かむわけですから、普通に国債を買うよりも手数料がかかります。手数料がかかるという事は、私たちにとって不利だという事です。

ということは、この保険を契約する人は、何百万円から何千万円かを払って、オーストラリア国債を買うのと同じことをしているわけです。自国以外の国債だけに投資をするのって、どう考えてもリスクが高い行為ですよね。

まあ、まともに投資の勉強をしている人なら、こんな買い方は絶対にしないでしょう。長期投資では分散投資が大事だと、一番最初に習っているはずですから。

というわけで、資産運用の商品としてもダメな部類に入るわけです。

どうせならオーストラリアの国債を買えば?

さらに言うと、豪ドル建ての一時払終身保険の契約をするくらいなら、オーストラリアの国債を買ってしまえば良いんですよね。

上にも書きましたが、一時払いの終身保険の契約をするなら、他の金融商品を買ったって大差はありません。それだったら、国債を買う方が手数料もかかりませんし、合理的だと思うのです。

例えば、これを書いてる時点では、第一フロンティア生命というところのプレミアレシーブM(外貨建)という終身保険では、当初10年間の予定利率は年2.78%に設定されています。これに対して、オーストラリアの10年物国債の利回りは2.53%なのだそうです。

こう見ると若干生命保険が有利に見えますが、プレミアレシーブMでは契約の開始時点で8%の手数料を取られるのです。これを考慮すると、オーストラリア国債を買った方が有利と考えられるわけですね。仮に20年運用したとしても、毎年0.4%の手数料が上乗せされているのと同じことになりますから。

金利が高い理由は明白で、オーストラリアの社債などを加えて運用をしているからです。つまり、リスクが高いのに、実質的には金利が低いことになってしまいます。

リスクという意味では、生命保険会社の倒産のリスクも契約者が一部負わないといけません。オーストラリアという国がデフォルトするリスクは大きくありません。しかし、生保会社が倒産することは、可能性としては、全くない話では無いのです。やっぱり、国債と比べては、はるかに不利な商品と言って良いでしょう。

オーストラリア国債で運用するならもっと広く分散して運用した方が賢い

そして、国債を買うのであれば、何もオーストラリア国債にしばられる必要はありません。米国債などを買う事で分散投資ができるのです。

さらには、外貨建てでオーストラリアやその他の国の株式に投資する投資信託を買っても良いですね。日本株やREIT に投資しても良いでしょう。

こうすることで、オーストラリアの保険だけに入るよりもリスクを小さくすることが出来ます。あるいはリスクを上げずに、大きなリターンを狙うことができるでしょう。

投資の世界では分散投資が基本中の基本ですから、豪ドル建ての保険の身に大金を投資するなんて言うのは、あまり賢い人がやる事ではありません。それだけの予算があるのなら、リターンを下げずにリスクを小さくすることが出来るのです。あるいは、リスクを上げずに、大きなリターンも狙えます。

以上のように考えると、「外貨建ての一時払終身保険なんてやめておけば」と言いたくなるわけです。


  1. 最近、外貨建終身保険(あるいは外貨建変額保険)が流行っているらしい| みずほ銀行の一時払い終身保険を調べてみた
    外貨建ての終身保険のメリットって何だ?| 円建ての変額保険で良いんじゃないかと思うのですが []
  2. 毎月保険料を払う事を月払いと言います。 []
  3. 他のページで散々書いているように、保険で資産運用というのも、かなり微妙です。はっきり言って、やめておいた方が良いです。手数料がね。 []

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