生命保険の営業は、世帯ごとの保険の平均を持ち出し、契約者が月々払う保険料を増やそうとします。
「世帯平均が4万円位ですから、もっと保障を増やしましょう」いった具合ですね。
確かに、保険料の平均は気になるところです。
人と比較して高すぎるとか低すぎるとか考えるのは、消費をするときによく見られる行動ですよね。
住宅だとか車だとか家電だとの比較的高価な買い物では、特にこういう検討はされるでしょう。
ただ生命保険に関して言うと、平均を持ち出して判断するのは正しい方法ではありません。
家電製品やら車を買うのとはちょっと違うのです。
保険料は家庭の状況でぜんぜん違う
そもそも生命保険の月々の保険料は、家庭の状況でぜんぜん違うはずです。
例えば、子供がいるかどうかで、夫にかける死亡保険の保険金額はかなり違います。
持ち家かどうかでも、かなり違ってくるでしょう。
また、学資保険や個人年金保険などを利用するかどうかでも、生命保険の保険料は大きく違います。
学資保険や個人年金保険は貯蓄目的の生命保険です。
そして貯蓄目的の場合は、保険以外の他の金融商品を利用することも可能です。
つまり、貯蓄目的で保険を商品を利用している家庭としていない家庭では世帯ごとの保険料はぜんぜん違ってくるのです。
このように、個々の家庭の状況を考えないで平均を考えても意味が無いのです。
統計調査としては意味があることでしょうが、それによって契約が左右されるべきではありません。
保険料の平均には保険料ゼロの世帯は含まれていない
もう一つの問題は、保険料平均の出し方に問題があるという点です。
生命保険の世帯ごとの平均は生命保険文化センターと言うところの数字を使っている事が多いようです。
ここの統計にちょっと問題があるのです。
何が問題かというと、保険料ゼロの世帯を含んでいません。
つまり、生命保険に入っている世帯だけで平均を出しているのです。
当然ですが、保険にまったく入っていないと言う世帯も多いでしょう。
保険料ゼロの世帯を含めれば、世帯平均も大きく下がるはずです。
これは逆に言うと、私たちが見せられる平均は、意図的に吊り上げられた数字とも言えます。
ですから、保険の営業職員が言う平均は、あまり意味が無い数字だと考えられるのです。
ちなみに、生命保険文化センターの評議員および役員には、生命保険会社の関係者が多く含まれています。
平均に保険料ゼロ世帯を含めないのは、何か意図がありそうな気がしますよね。
なにせ公的な調査だったら、契約していない世帯をサンプルからはずすなんて事はしませんから。
平均なんて気にするのはやめましょう
以上のような理由で、保険営業が言う平均は気にしてもたいして意味がありません。
あまり意味が無い数字だと言う事を知った上で、聞き流すのが正しい対処方法でしょう。
逆に言うと、こういう知識が無いと、セールストークに乗せられてしまう危険性もありそうです。
知識が無いって怖い事ですね。
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