生命保険の動向で特徴的なのが、定期付終身保険のシェアが大きく減っている事でしょう。
平成23年度の契約状況全体で見ると、定期付終身保険のシェアは死亡保険の13%程度です。しかし、平成23年度の新規契約に限ると、そのシェアは5%まで落ちこんでいます。
この落ち込み方は、かなりのものですよね。急に不人気になった印象ですよね。
定期付終身保険に対するネガティブキャンペーンは強烈
定期付終身保険は、いわゆる漢字生保の主力商品でした。漢字生保と言うのは、古くからある生保会社のことを言います。社名が漢字である事から、漢字生保と呼ばれるのです。具体的には、住友生命とか第一生命などを指します。
しかし定期付終身保険は、ここ数年かなり強く批判されている保険でもあります。保険見直しに関する書籍やマネー雑誌などでもかなり手厳しい記述が目立ちます。シェア低下の一因は、これらの批判が影響しているのでしょうか。
確かに私自身も、定期付終身保険はあまり良い保険だとは思えません。ですから、まあ、契約者が賢くなって、合理的な判断をしているのだと考えておきましょう。
定期付終身保険の何が悪いのか
定期付終身保険の問題点を細かく議論する気はありません。ただ、どんな問題点が指摘されているかは簡単に見ておきましょう。
具体的には次のような問題があると指摘されています。
・ 定期保険と終身保険を組み合わせる必然性は小さい(むしろ柔軟性が無くなり使い勝手が悪くなる)
・ 定期付終身保険は保険料が高い(正確に言うと、漢字生保の販売する保険の手数料が高い)
・ 医療保障を特約としてセット販売されることが多い(これも保険見直しの柔軟性が低くなる要因である)
以上のような理由から、非常に使い勝手が悪く、しかも不利な保険であることがわかります。
定期付終身保険にメリットはあるのか
その一方で、定期付終身保険にメリットは無いのでしょうか?何か無いかと考えてみましたが、ほとんど思い浮かびませんでした。
敢えて挙げるとすると、契約を一つにまとめられると言う点くらいでしょうか。支払の事を考えると、一つにまとまっているのはそれなりに意味があるでしょう。
ただ、契約を一つにまとめる事にはデメリットもあります。契約をまとめると、見直しや解約がしにくくなるのです。そもそも、契約自体の柔軟性も小さいと言う点もあります。メリットよりもデメリットの方が大きい気がするんですよね。
シェアを落とすのはやっぱり必然
以上のように考えると、定期付終身保険がシェアを落とすのは当然と言えるかもしれません。
漢字生保しかなかった時代は、提案されるがままに定期付終身保険に入る人も多かったでしょう。しかし、保険会社の選択肢が増え、大手の提案する保険に限定する必要がなくなりました。そうなれば、顧客にとって不都合な保険は、徐々に淘汰されていくのでしょう。
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