生命保険協会のサイト内に、2012年の日本人の生命保険の加入状況の概観を示したデータが掲載されていました。このデータが興味深いのでご紹介します。
■ 「生命保険の動向(2012年版)」契約動向PDF(個人保険PDF)
このデータを見て分かるのが、日本人の多くは保険への理解が十分ではないという事実です。というのも、多くの人が合理的な判断を出来ていたら、きっとこんなふうにはならないだろうなという結果だったのです。
結局の所、保険会社や保険代理店の言いなりになって、契約をしている人が多いのでしょうね。あるいは、テレビCMなどで不安を煽られた人が、その印象のままに保険の契約をしているのかもしれません。
何にしても、保険会社主導で物事が動いていそうな印象ですね。
医療保険とがん保険を合わせると全体の4割近い契約に
まず驚いたのが、医療保険とがん保険で全体の契約の4割近くを占めたという点です。
テレビCMなどの影響で、医療保険やがん保険は必要な保険だと思っている人も多いかもしれません。しかし実際は、必ずしもそうではありません。というのも、有る程度の預貯金があれば、医療保険が無くても入院に対応が可能だからです。
日本の公的な保険制度(健康保険や国民健康保険)は非常に手厚い制度です。ですから、民間の医療保険なんて使わなくても、十分に対応可能なんですよね。ほとんどのケースで100万円も預貯金があれば対応可能なはずです。
それに、医療保険って手数料が高いんですよね。ですから、結構長い入院をしても、保険金で元を取れるケースはあまり多くありません。元を取るというのは、払った保険料以上に保険金が支払われるという意味ですね。
ですから、保険料を貯蓄しておいた方が、プラスの可能性も大きいわけです。
保険を使わなくても対応可能で、手数料が高い商品です。契約しない方が賢いケースが多いのは分かりますよね。
養老保険の割合が多いのもよくわからない
もう一つよくわからないのが、養老保険の比率の高さです。契約全体の13.3%もの契約を養老保険が占めています。これもちょっと異常に思えるのです。
養老保険というのは、簡単に言うと、貯蓄をするための生命保険です。一応、死亡保険の機能も、付いている事は付いているのですけどね。
積み立て商品と考えた場合、養老保険は固定金利の商品です。固定金利の商品と言う事は、金利が低い時期に契約した場合、その低い金利がずっと続くということです。
2012年の市場金利が低かったのは、ご存知の通りです。そんな時期に間違ってもこんな商品を契約するものではありません。
はっきり言いますが、こんな商品を売るなんて、ちょっと異状にすら感じます。
不利な商品に多くのお金を使っている印象
この2つから分かるように、多くの人が不利な保険を契約している印象があります。保険についてちゃんと分かっていたら、こんな高い比率ではないはずですよね。
保険は総額で数百万円から1,000万円以上の保険料を払う商品です。そんな商品なのに、知識が無いなんて、危なっかしくて仕方がないですよね。
不利な契約をしないように、勉強する事をお勧めします。
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