生命保険を使って貯蓄をした場合生命保険料控除はどの程度お得なのでしょうか?

所得税には、生命保険料控除という控除があります。簡単に言うと、一定の条件を満たす生命保険に入ると、税金が安くなるという仕組みのことです。節税が出来るわけですね。

ですから、生命保険料控除があるから生命保険での貯蓄は有利だと、保険での貯蓄を積極的に勧める人すらいるようですね。

本当に生命保険控除はお得なのでしょうか?もしそうなら、どの程度のメリットがあるのでしょうか?

ちょっと調べてみましょう。

所得税を払っている人なら最低年間4,000円はお得

生命保険料控除は平成24年1月1日より新しいルールになっています。これより前に契約した保険と後に契約した保険で、取扱が少し違うのです。

ここではこれから生命保険に契約するものとして、新しいルールで考えてみます。

保険での貯蓄が得なのかどうか考えたいので、貯蓄型の保険の代表である養老保険を、毎月積み立てることを考えましょう。積立額は、月々1万円で年間12万円とします。この積立を10年間行うということにしておきましょう。

所得によって節税できる額は違うのですが、この場合の年間の所得税の節税額は4,000円以上となります。掛け金に対して、少なくとも約3.3%程度は得をするということですね。10年間の積立だとすれば、4万円所得税が減らせるわけです。

このほかにも、住民税も節約が出来ます。

この額はビックリするほどお得ということもありません。それでも、若干はお得な感じですよね。少しでも税金が浮かせるのは、決して悪いことではありません。

ちなみに、所得が多い人は、節税額がさらに大きくなります。高額所得者は税率が高くなるので、控除額に対する節税の効果が大きいのです。

どのくらい節税できるかというイメージが、大体つかんで頂けたでしょうか。

計算の根拠

上のような節税が出来るという計算の根拠を簡単にご紹介しておきます。興味が無い人はここは読み飛ばしてもかまいません。

生命保険料控除が適用されるのは、年間8万円分までの保険料に対してです。それ以上は、いくら保険料を払っても控除額は変わりません。

今回の例では保険料は年間12万円ですから、生命保険料控除の対象になる保険料は8万円ということになります。保険の積立をする場合、月々1万円程度からということが多いでしょうから、このような設定にしました。

年間の保険料が8万円を超える場合、所得税を計算する時に、実際よりも所得が4万円小さいものとして計算されます。これを控除といいます。

所得が小さくなれば所得税は小さくなります。ですから、結果的に、所得税の納税額の値引きにつながるわけです。

所得税の税率は最低10%ですから、所得が4万円小さくなったことによる節税額は4万円の10%である4,000円よりも大きくなります。これが上に示した4,000円の根拠です。

もちろん、所得税を取られる程の所得が無ければ、節税効果も何もありません。また逆に、所得が大きくなると税率も大きくなりますから、節税効果は大きくなります。

生命保険の高い手数料を払ってまで利用するほどのものなのか

さて問題は、この年間数千円程度の額のために、生命保険で貯蓄をするかです。まず気になるのが、生命保険という商品の手数料の高さです。

生命保険の保険料には、当然ですが手数料が含まれています。この額は、契約書などには明示されていないので、契約者にはわかり難いのですけどね。

私たちが保険料を払うと、一定の割合は手数料として生命保険会社に抜かれるわけです。この手数料は付加保険料と呼ばれます。 1

付加保険料の詳細は契約者にはわかり難いものとなっています。ですから意識されることは少ないのですが、契約するかどうかを決定するときには、かなり大きな要素です。

ちなみに、同じような条件の保険なのに保険会社によって保険料に大きく差があることも多いです。この場合、付加保険の大小が影響していると考えられます。付加保険は保険会社によって大きく違いますから。まあ必ずしも、付加保険料だけでもないのですけどね。

生命保険を使って貯蓄をするということは、この手数料を払ってまで保険を使って積み立てるということです。これが有利なことかどうかは、検討してみる必要があるでしょう。4,000円を浮かすために、高い手数料を払う可能性もあるわけです。

もっとも、貯蓄型の保険の付加保険料なんて、公になっていないのでよくわかりませんけどね。難しい所です。

トータルでいくらの生命保険料控除があるのか考えてみよう

生命保険を使って貯蓄をする場合、生命保険料控除による節税効果がどの程度あるのかを事前に検討してみるのは重要でしょう。

上に挙げた例で言うと、年間4,000円の節税効果があるとなれば、10年の貯蓄で4万円の節税効果が受けられることになります。

毎月1万円を12年間積み立てれば、元本は120万円になります。それが130万円まで増える契約だったとしましょう。4万円の節税効果まで含めて考えれば、実際には120万円が134万円まで増えたのと同じなのです。(厳密に言うとちょっと違うんですけどね)

こう考えると実際の利回りは、節税効果の分だけちょっと改善するわけです。

もちろん、節税の額がどのくらいになるかを、事前に正確に予想することは不可能です。所得は毎年変動しますから、節税効果も年によって違うのです。

でも、現在の状況が続いたらどうなるかという程度は、簡単に計算できるでしょう。

保険での貯蓄のデメリットが消えるわけではない

さて、ここまで生命保険料控除のメリットをご紹介してきました。生命保険料控除が利用できる場合、節税が出来るので、生命保険での貯蓄は若干有利になります。

ただ、メリットがあるからと言って、生命保険での貯蓄のデメリットが消えるわけではありません。個人的には、やはり生命保険での貯蓄はあまり良いものだとは思えません。デメリットの方が大きいと思うのです。

まあ、これに関しては別のページをご覧ください。ポイントだけ簡単に書くと「解約し難い」ことと「インフレに弱い」ことと「手数料が見え難い」ことがお勧めできない大きな要因になっています。

本来目的での生命保険を使う場合は貯蓄に生命保険料控除は利用できない

ページの最後にもう一つだけ書いておきましょう。

生命保険の本来の目的は死亡保障です。生命保険でわざわざ貯蓄をしようという人は、基本的には生命保険という商品が好きな人でしょう。そういう人は、既に定期保険などの死亡保険に入っている可能性も高いと考えられます。

生命保険料控除は、当然ですが、生命保険の総額に対しての控除です。ですから、既に死亡保険に入っているような場合だと、貯蓄型の生命保険に入っても節税の恩恵は無い可能性が大きいのです。

例えば、月々8,000円の保険料の定期保険に入っていた場合、これだけで年間の生命保険の保険料は8万円を超えてしまいます。ですから、別の養老保険に入っても、節税効果は無いわけですね。

実際には、こういうケースは多いでしょう。繰り返しますが、保険で貯蓄をしようという人は、基本的には保険が好きな人でしょうから。

  1. 「純保険料」と「付加保険料」とは []

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